出生届には杉並区とあったが、記憶にはなく。
生まれ育ちは蒲田で、高校3年の途中までをそこで過ごす。
そして大宮へと引っ越し、就職してからは早々に一人暮らしを始める。
そしてこの街へと来た。
記憶にない杉並区を除けば、今僕が住んでいる街は3カ所目、という事になる。
街って不思議だ。
どこにでもあって、どこも似たような場所のはずなのに、
どっこも同じ表情はない。
街には人々の営みがあって、
コンビニがあってクリーニング屋さんがあってラーメン屋さんがあって・・・
特に意識してなんかないのにコンビニ店員の顔を覚えてたり。
スーパーでジムのインストラクターさんを見かけたり。
すれ違った人が、いつもその場所ですれ違っている人だったり。
今だって鮮明に思い出せる。
一人暮らしを始めたばかりの、あの新鮮な空気を。
僕だけの部屋、僕だけの時間、僕だけの世界。
自由に部屋を飾り、自由に寝て食べて起きて、自由に友達を呼んだ。
掃除をしないでスラム街のようになっちゃったり、
洗い物をほったらかしにして虫がわいちゃったり、
光熱費を支払い忘れて電気を止められちゃったり。
試行錯誤を経て僕はこの場所で大人になりました。
先日、ジムでよくしゃべるおじさん達に「引っ越すのでジムを辞める」旨を伝えた。
そんなに話した事があったわけじゃないけど、もうかれこれ5〜6年ほどのお付き合いになる。
よく見る「この街の顔」と、お別れだ。
同じようで、同じじゃない。
それはきっと、その街で見かける人々の顔なんだろう。
きっとみんな僕と同じように、
それまでそうであったように、
この街でこれからも、普通に過ごしていくのでしょう。
僕がその場所から抜けるだけなんだ。
そして新しい街でもきっと、
また新しい行きつけのラーメン屋やコンビニやジムなんかで、
よく見る「知った顔」と出会っていくのでしょう。
4か所目となる次の街は、一体どんな表情をしているのでしょうか?
次の街とは長い付き合いになりそうだ。
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